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Channel: えらいてんちょうの雑記
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ビジネスには大日本帝国軍の「大本営発表」が必要だ

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 どうも。ショボイ事業研究者の「えらいてんちょう」です。豊島区内4店舗経営マンです。今回は、ビジネスにははったりが必要不可欠ですよ、という話。

 

 【誰もこない店には誰もこない】

 店というのは不思議なものでして、誰もこない店には誰もきませんし、たくさんの人がくる店にはさらに人が集まってくるという現象があります。当然、事業家はたくさんの人に来てもらった方がいいわけですが、常にそういうわけにはいきません。流行ってる店でも閑古鳥が鳴く日はありますし、そもそも開店当初はお客さんなんか一人もこないことが多いわけです。
 店主はこう思うわけです。「暇だな~」「誰もこね~」「も~店閉めて帰りてぇ」。その気持ちは当然のものなんですが、それを口に出したり、SNSに書いたりするのはやめましょう

 【店の経営状況に関しては大本営発表をするべし】

 太平洋戦争において大本営発表で大日本帝国軍は嘘つきまくってましたね。大本営自体は、戦争継続のため、民間人・兵士の士気をあげるために必要不可欠だったのだと思います。結果的には戦争を継続するということ自体がバカげた選択だったわけですが、勝ってたらそれはそれで「良い作戦だった」となると思うわけですね。「ミッドウェー海戦で大敗しました」だったら、これはもう厳しいですよ。悪い事実は過小評価し、良い事実は過大に宣伝しないと、士気が落ちます。これは指揮官も同じです。
 さて、店に置き換えてみます。お客さんを「民間人」店主を「大本営」とすれば、「大本営発表」が「暇だな~」「誰もこね~」「も~店閉めて帰りてぇ」という軍で士気があがる一般人はかなりまれでしょう。太平洋戦争は大敗したわけですが、士気が低ければ絶対に勝てない、戦う前から負けてしまうわけですよね。なので、そもそも士気をあげて、それからが勝負。戦争においては結果が甚大なんで、それはもう慎重な判断が必要とされるでしょうが、こちとらいつつぶれるかわからないショボイ店ですよ。士気まで下げちゃったら必敗です。

 【仕事をしているひとのところに、仕事はくる】

 これは基本的に飲食店を想定していましたが、他の業態でも同じことがいえます。「仕事全然こね~」「しばらく現場仕事が何もない」という工務店に、家を建てることを依頼するひとはどれだけいるでしょうか。有名なところに人が頼む最大の原因は、有名なところは場数をこなしていて、仕事に慣れているからなのです。「仕事なーんもないから、仕事ください」ってひとより、「めちゃくちゃ忙しいけど、この日なら時間あげられます。どうしますか?」っていうひとに、仕事依頼したいですよね

 【じゃあ、具体的にどうするのよって話】

 飲食店なら、マイナス情報は公開の場に出さないほうがいいでしょう。売上が悪かった、客が全然来ない、ゴキブリが出た、全部NGです。売上が悪かったことをどうしても発表したかったら、客がこなかったら、例えば雨が多かったが思ったよりたくさんの方にお越しいただいたとか、昨日は満員だったが今日は座ることができます、とか書きましょう。

 工務店で仕事がこなかったら、綺麗な作業着を着て、店の前を掃き掃除していましょう。道行く人にあいさつをしましょう。店の前を整理しましょう。仕事をしてる感がでます。この仕事してる感こそ、お客さんが仕事を依頼する一番の条件なのです。

 学習塾だったら、一人も生徒がいない状態なら「新規開校!!新しいコースなので、きめ細かい指導が受けられます!!」です。生徒が一人しかいなくて、一応大学に合格したら、「快挙!!合格率100%!!!」です。嘘はついてません。

 そういった大本営発表を繰り返すうちに、実際に依頼がくるようになっていき、その依頼を処理できるようになっていき、本当に仕事で忙しくなり、実際に繁盛している店になる、という寸法です。

 【まとめ:勢いを演出しよう】

 なんとなく楽しそう!!なんとなくすごそう!!これだけで人は集まってきます。逆に言えば、なんとなくつまんなさそう!!なんとなくショボそう!!それだけで人はその事業を舐め、離れていくのです。
 もちろん、実際の大本営発表は大失敗に終わりました。私は戦史に明るくないので実際のところどうだったかはわかりかねますが、士気があっても無駄なほどの兵力差があったりとか、あるいは大本営自体が自分の発表を事実と思い込むようなことになっては大本営発表は逆効果になるでしょう。すなわち、死期を伸ばし、損失を拡大させるだけのものになるでしょう。
 しかし、あなたの店がミッドウェー海戦で敗れた後の太平洋戦争ほどに状況が悪くないのであれば、大本営発表を試みるのは悪い手段ではありません。我々は上場企業ではありません。正しい決算をしなければいけないのは、税務署相手だけです。嘘ばっかりついてるとばれて信用を失いますが、嘘にならない程度の「言い換え」をして、勢いを演出することは、悪いことではないばかりか、必要なことだと私は考えています。

 余談ですが、家賃とか売上をお客さんに教えるのもやめましょう。商人は自分の懐事情を簡単に明かしてはいけません。仕入れ値は子どもにも教えない、それが商人の鉄則です。

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